病理検査について

病理検査とは、細胞や組織を採取し、顕微鏡で詳しく調べる検査です。
乳腺の病理検査には、主に「細胞診(さいぼうしん)」と「組織診(そしきしん)」の2つの方法があります。
画像検査で異常が疑われた場合に行い、良性か悪性かを最終的に判断するための重要な検査です。
マンモグラフィや乳腺超音波検査で見つかった病変を、より正確に診断するために行います。

細胞診の流れ
(穿刺吸引細胞診)

検査の目的
しこりやリンパ節などから細胞を採取し、良性・悪性の可能性を評価します。
検査の流れ

①超音波で病変の位置を確認
②皮膚を消毒
③局所麻酔を行い、細い針を刺し細胞を吸引
④採取した細胞をガラス標本にして病理診断へ提出
検査時間は数分程度です。
細胞診の特徴
●身体への負担が少ない
●外来で短時間に実施可能
※ただし、採取できるのは細胞のみのため、診断が確定できない場合がある
組織生検の流れ
(針生検・吸引式組織生検)

検査の目的
組織そのものを採取し、**より正確な診断(乳がん確定診断)**を行います。
検査の流れ

①超音波などで病変の位置を確認
②局所麻酔を行う
③専用の針で組織を3〜5回採取
④圧迫止血をし、必要に応じてテープ保護、圧迫を行う
⑤採取した組織を病理専門医が顕微鏡で診断
検査時間は通常15〜30分程度です。
悪性と診断された場合
組織生検では、単に「がんかどうか」だけでなく、
・ホルモン受容体(ER・PR)
・HER2
・Ki-67
などの免疫染色検査を行い、治療方針を決定します。
さらに、症例によってはがん組織の遺伝子検査を行う場合があります。
そのため、将来の追加検査に備えて、十分な量の組織を採取する必要があります。
これは再検査を避け、正確な治療選択につなげるための重要な工程です。

病理検査の結果説明について

結果は通常1週間で判明します。
医師が顕微鏡所見をもとに、わかりやすくご説明します。
・良性
・経過観察
・悪性(乳がん)と診断された場合の治療方針
不安や疑問に丁寧にお答えします

よくある質問(Q&A)

Q1. 生検は痛いですか?
検査ではまず局所麻酔を行います。
その際にチクッとした痛みがありますが、その後しっかりと麻酔が効いてきます。
麻酔が十分に効いていれば、生検中に大きな痛みを感じることは通常ありません。
もし痛みや違和感がある場合は、その都度麻酔を追加しますので、遠慮なくお知らせください。
できるだけ安心して検査を受けていただけるよう、状態を確認しながら丁寧に進めていきます。
Q2. 傷跡は残りますか?
生検では、約2mm程度の小さな傷ができます。
縫合が必要になることはありません。数日テープで保護します。
時間の経過とともに次第に目立たなくなり、多くの場合はほとんど気にならなくなります。
ご心配な点があれば、傷の位置やケア方法についても丁寧にご説明いたしますので、遠慮なくご相談ください。
Q3. 検査後に注意することありますか?
検査後は通常どおりお過ごしいただけますが、
出血や腫れを防ぐため、当日は激しい運動や長時間の入浴は控えてください。
また、飲酒も当日はお控えいただくようお願いいたします。
軽い痛みや違和感が出ることがありますが、その場合は処方された鎮痛剤をご使用ください。
抗生剤をお渡ししている場合は、感染予防のため決められたとおりに内服してください。
強い痛み、出血が続く、腫れが大きくなるなど気になる症状がある場合は、我慢せずご連絡ください。
できるだけ安心してお過ごしいただけるよう、サポートいたします。
Q4. 当日は食事をしても大丈夫ですか?
通常は食事制限はありません。
普段どおりお食事をしてご来院ください。
Q5. 生検をすると、がんが広がることはありませんか?
現在の医学的知見では、生検が原因でがんが全身に広がる(遠隔転移する)ことはほとんどありません。
生検は正確な診断のために必要な、安全性が確立した検査です。
ご不安な点があれば、どうぞご相談ください。
Q6. 結果が出るまで不安です。どれくらいで分かりますか?
結果を待つ時間は、とても不安に感じられることと思います。
通常、結果は1週間で判明し、医師が直接ご説明いたします。
お待ちいただく間に気になることがあれば、どうぞ遠慮なくご相談ください。